生物用語解説

「へ」ではじまる用語

[へいかつきん]smooth muscle

横縞(横紋)がなく,紡錘形の単核細胞からなる筋肉。内臓の筋肉(内臓筋)で,意思の介在なしに動く(不随意筋)。収縮はゆるやかで,収縮力も小さいが,疲労は少ない。

[へてろせつごうたい]heterozygote

ある遺伝子座が,たとえば,Aaのように,異なる遺伝子構成である個体。ホモ接合体の対語。

[ぺぷちど]peptide

2個以上のアミノ酸ペプチド結合で結合した物質。結合するアミノ酸の数により,ジペプチド,トリペプチド,テトラペプチド,…などという。また,結合するアミノ酸が10個程度のものをオリゴペプチド,多数のアミノ酸が結合してできたものをポリペプチドという。タンパク質はポリペプチドで構成されている。

[ぺぷちどけつごう]peptide bond

一方のアミノ酸のカルボキシ基と他方のアミノ酸のアミノ基との間で,1分子の水がとれてできる-CO-NH-の結合。これにより多数のアミノ酸が結合した化合物をポリペプチドといい,ポリペプチドが複雑に折りたたまれてタンパク質がつくられる。

[へもぐろびん]hemoglobin

赤血球に含まれる色素タンパク質。酸素が多く二酸化炭素が少ないところ(肺)で酸素と結合しやすく,酸素が少なく二酸化炭素が多いところ(組織)で酸素と離れやすいので,肺でとりこんだ酸素を組織に運ぶことができる。

[へんえんひしつ]limbic cortex

大脳皮質のうち,古皮質・原皮質の総称。本能的,情緒的行動の中枢。原皮質に含まれる海馬は,記憶の形成に関与する。

[へんせい]denaturation

熱や酸・アルカリ,X線などにより,タンパク質中の水素結合やS-S結合(ジスルフィド結合)などが切れて,立体構造がこわれ,タンパク質の性質が変わること。