生物用語解説

「て」ではじまる用語

[でおきしりぼかくさん]deoxyribonucleic acid

DNA

[てきおう]adaptation

生物がその環境での生存に都合がよい形態,生理,行動などの性質を備えていること。遺伝的な変化を伴わず,生物の一生のうちに環境に対応していくことは順応といい,適応とは区別する。

[てきおうど]fitness

自然選択に対して有利か不利かを表す尺度のことで,ある個体が一生の間に残した子の数で表す。ただし,生まれた子の総数ではなく,生きのびて生殖年齢に達する子の数である。

[てきおうほうさん]adaptive radiation

同一種の生物が,異なる環境で,それぞれの環境に適した形質をもつように進化することにより,さまざまなに分化していくこと。たとえば,オーストラリア大陸の有袋類など。この地の有袋類は,他の地域と違って絶滅を免れ,多くの種に分化した。

[てきおうめんえき]adaptive immunity

T細胞B細胞が主体となって働く免疫抗原に対して特異的に働く。体液性免疫細胞性免疫に分けられる。抗原の特異性は記憶され(免疫記憶),同じ抗原に再度遭遇した際には1度目に比べて迅速で強い応答(二次応答)が見られる。獲得免疫ともいう。

[てきしげき]adequate stimulus

それぞれの受容器が自然の状態で敏感に受けとることができる刺激。

[てんいあーるえぬえー]transfer RNA

tRNA

[でんしでんたつけい]electron transport system

電子の移動に関わる酵素複合体などから構成される反応系。ミトコンドリア葉緑体の膜などにある。呼吸光合成では,電子伝達系を電子が移動する際に放出されるエネルギーを利用してATPが合成される。

[てんしゃ]transcription

DNAの二重らせんの一部がほどけ,一方のヌクレオチド鎖を鋳型にして,相補的な塩基配列をもつRNAがつくられる反応。RNAポリメラーゼによって触媒される。

[でんたつ]transmission

シナプスにおいて,興奮が神経伝達物質によって次のニューロン筋繊維などへと伝わること。伝達では,興奮はニューロンの神経終末から次の細胞へと一方向に伝わる。

[でんどう]conduction

ニューロン細胞の内外には電位差があり,興奮するとその電位が逆転する(活動電位)。電位の逆転が次々に隣接部に伝わっていくことにより,細胞内を興奮が電気的変化として伝わること。

[でんれいあーるえぬえー]messenger RNA

mRNA