[しぜんじょうか]self-purification
河川などに流入した汚濁物質が,拡散や沈殿などの物理的作用,酸化や還元などの化学的作用,生物による分解などの生物的作用によって,その量を減らすことをいう。特に生物的作用によるものをさすこともある。
[しぜんめんえき]natural immunity
生まれつき備わっている免疫。感染初期,異物に対して非特異的に働く。マクロファージなどによる食作用や,ナチュラルキラー細胞による異常細胞の攻撃などがこれにあたる。
[しつがいけんはんしゃ]patellar tendon reflex
膝蓋腱を打つと,ひざ関節が伸びる脊髄反射。膝蓋腱は膝蓋骨(ひざ関節にある皿状の骨)につく腱。ここを打つと腱が伸び,それを筋紡錘が感知し,脊髄を経由してすぐに筋肉に指令が出され,ひざ関節が伸びる。
[じべれりん]gibberellin
植物ホルモンの1つで,130種類以上見つかっている。成長の促進,開花の促進,子房の発育促進(種なしブドウに利用)などの働きがある。もともとはイネの徒長(むだな成長)から発見された。
[しゃかいせいこんちゅう]social insect
集団で生活をし,その中で分業が行われているような昆虫。労働カースト(えさを集めたり,巣を維持するために働くもの),生殖カースト(次世代を生むために働く)などがあり,形態的にも分化が見られる。ミツバチ,アリ,シロアリなどに見られる。
[しゃぺろん]chaperone
タンパク質の高次構造の形成に関わるタンパク質の総称。折りたたみ(フォールディング)を補助するもの,誤って折りたたまれたタンパク質を正しく折りたたむものなど,さまざまな種類がある。
[じゅせい]fertilization
卵と精子が合体して受精卵を形成すること。広義には,配偶子が合体することをさすこともある。
[じゅんいせい]dominance hierarchy
群れの中で,個体間に見られる優劣の序列で,その関係が一定期間持続しているもの。ニワトリのつつきの序列から発見された。
[しゅんかしょり]vernalization
低温処理によって花芽形成を促進させることをいう。たとえば,秋まきコムギは,低温にさらされないと花芽形成をしない。秋まきコムギの発芽種子を,約4℃の低温下で一定期間おくと,春にまいても開花結実する。バーナリゼーションともいう。
[しょうかきん]nitrifying bacteria
亜硝酸菌と硝酸菌の総称で,化学合成を行う細菌。亜硝酸菌はアンモニウムイオンを酸化して亜硝酸イオンにするときに得られるエネルギーを,硝酸菌は亜硝酸イオンを酸化して硝酸イオンにするときに得られるエネルギーを利用する。
[しょくばい]catalyst
化学反応を促進するが,それ自身は反応の前後で変化しない物質。酵素は生体触媒といわれる。
[しんか]evolution
現在の多様な生物は,起源を同じにする生物が,非常に長い時間をかけて,変化してきた結果である。このように,生物の形質や集団内での遺伝子頻度が世代をへるにつれて変化することを進化という。
[しんけいさいぼう]neuron(e)
[しんごうしげき]sign stimulus
=かぎ刺激
[じんぞう]kidney
脊椎動物の排出器官。老廃物を尿として排出し,体液の浸透圧やpHなどを一定に保つ。
[しんとう]osmosis
半透膜を通して,溶媒が濃度の高い溶液の方へ移動する現象。
[しんとうあつ]osmotic pressure
半透膜を隔てて,一方に溶媒である水,他方に溶液を入れると,水が溶液側へ移動する。このときに半透膜にかかる圧力を浸透圧という。溶液側に圧力を加えて,ちょうど水の移動が止まるときの圧力の大きさに等しい。
[しんひしつ]neocortex
大脳皮質の一部で,ヒトで最も発達している部分。思考や判断などの認知機能や精神活動,感覚などに関わる。
[しんりんげんかい]forest limit, forest line
高山や高緯度などで,植物の生育に不適な環境になり,森林ができなくなる限界。垂直分布では,森林限界より上部が高山帯になる。