スズメノテッポウ

日本には稲作の伝来に伴ってもちこまれたと考えられる古い帰化植物。茎はやわらかく節がある。

幅5mm,長さ6~8cmぐらいで先のとがった線形。白緑色で,葉縁には細かいきょ歯がある。

春に長さ3~8cmの細い円柱状の花穂を茎の先端につける。花穂は小さな花が密集してできている。

ススキ

日当たりのよい山野に生育する多年生草本。自生地ではよく群生している。茎は節があり,かたい。直立してそう生する。オギとよく似ている。 秋の七草のひとつとして古くから好まれ,十五夜にも飾る。名前の由来はすくすくと立つ木(草)の意といわれる。

細長い線形の葉を互生する。縁がざらつく。

秋になると,茎の頂に小穂の集まった大きな花穂をつける。小穂にはノギがある。

クマザサ

山地に生育する大型のササ類。庭にも栽培される。 枝の上部で多少枝分かれする。葉の縁が白くなることから,隈笹(くまざさ)と呼ばれる。 竹や笹は強風でも折れにくく,防風・防音効果がある。さらに地下の根が丈夫なため,地盤を固め,崖崩れや地震に対しての予防としても有効。しかし,防火性はなく,高温になると中空なためにはぜる性質があるので火事の時は危険である。

枝先に葉が4~7枚つく。葉は長さ10~25cm,幅の広い長楕円形で先は急にとがり,表面は緑色でなめらか。裏面は白色をおびる。冬になると葉の縁が白くなる。

夏に開花するがまれ。花柄の先に円錐花穂をつける。開花は約30年周期ともいわれる。

オヒシバ

日本各地の道端などに生育する一年生草本。強いひげ根をもち,引っ張りや踏みつけに強い。そのため庭などで生育しているものは害草として扱われる。茎は直立あるいは斜上する。

先のとがった線形で,表面はなめらかで葉質は強靭,縁には毛がはえる。葉鞘と葉の境は白くなっている。

茎の上部で6本ほどの花穂を傘形に分枝し,その軸の下半面に小穂を密につける。小穂は扁平で数個の花からできている。

イネ

東南アジア原産。日本には大和時代以前に中国大陸からの渡来人によってもたらされた。米を収穫するために水田で栽培される。東アジアの広い地域の主食となっている重要な植物。改良が重ねられてさまざまな品種がある。

広い線形の葉を互生する。縁はざらつき,ややかたい葉質である。

茎の上部に穎花と呼ばれる花が穂となって咲く。穎花は花弁がなく舟形の護穎と内穎の間に6本のおしべと1本のめしべがある。花内で自家受粉を済ませたあと白色のおしべが外に出て,穎花の内側にめしべが残る。