ナズナ

ナズナ春の七草のひとつで,日本各地の道端で見られる。秋に発芽し,地面に葉だけをのばした状態(ロゼット)で冬を越して春に開花する二年生植物。春に開花し,白色の4弁花をつける。

根生葉は羽状に裂け,茎生葉は線状披針形で基部は茎を抱く。

春,茎頂に総状花序をだし,下部から順に白色で十字状の花が咲く。

ダイコン

ダイコンヨーロッパ原産で,日本では食用として畑で広く栽培されている二年生草本。地中に食用となる太く大きな根があり,そこから葉や茎をのばす。葉は根生し,葉身は羽状に裂ける。春に薄紫色または白色の花をつける。花冠はアブラナ科に典型的な形態で,花弁は4枚で十字型につく。

根生葉は長さ30cmほどであらい毛があり,束生する。倒披針形で羽状に深裂する。

春に茎を高さ1mほどのばし,茎の先から薄紫色,あるいは白色で十字状の4弁花を咲かせる。

アブラナ

アブラナもとはヨーロッパの北部に自生し,雑草として扱われていた。中世に種子から油をとり出せるようになって栽培が盛んになり,その後中国を経て日本にも伝わった。黒い種子からなたね油をとる。 この植物の変種には食用植物が多く,カブ,ハクサイ,コマツナ,ノザワナ,チンゲンサイなどがある。観賞用のナバナも変種である。 最近,土手などに群生しているのはカラシナ。

下部の葉は大型で羽状に裂け,有柄。縁に鈍い歯牙がある。表面が鮮緑色で,裏面は白色。 上部の葉は広披針形で基部が耳形。無柄で茎を抱く。

春になると,茎の先に総状花序を出し,直径1cmほどの黄色い花がたくさん咲く。十字状に花弁がつく。

見分けのポイント

本種の葉は茎を抱くようにつくのに対し,カラシナの葉は茎を抱かない。 アブラナの染色体数は2n=20であり,セイヨウアブラナは2n=38である。