ヨシ

世界に広く分布する多年生草本。水辺にはえ,生命力が強い。一度はえるとなかなかその場所から絶えない植物。茎は葦簾の材料になる。若芽は食べられる。アシは悪しに通じ,縁起が悪いとされ,ヨシ(善し)ともよばれる。用途に富み,管楽器にも用いられる。

幅2-4cmの線形の葉を互生する。葉の先端はとがり,下垂する。

夏から秋にかけて,長さ15-40cmの小穂の多くついた円錐状の穂をつける。

メヒシバ

道端などに広く分布する一年生草本。茎の下部は地面をはい,節から根をのばす。茎の上部で数本分枝して,長さ2.5~3mmの小穂を密につける。駆除が難しく,畑に入ると土の養分をとって作物の生育を阻害するので害草とされている。

葉は長さ10~20cmくらいの細長い披針形で先はとがり,表面はざらつく。葉の縁には細かいきょ歯がある。葉や葉鞘は毛がはえている。

黄緑色から褐色の小穂が集まり,花序を形成する。

トウモロコシ

トウモロコシ熱帯アメリカ原産の一年生草本。大正時代に日本に食用としてもちこまれ,以来各地の畑で広く栽培される。茎は直上する。重要な穀物で世界的に栽培されている。

大型の披針形。長いもので1mになる。

夏から秋にかけて茎の上端に雄花穂をつけ,茎と葉との間に紡錘形の雌花穂をつける。雌花穂の先に黄褐色の毛状の花柱が垂れる。雌花穂の部分がトウモロコシとして食用とされる部分。

チカラシバ

日当たりのよい野原や道端などに生育する多年生草本。茎は根元から密にのび,大株となる。地面のかたいところにもはえ,根が地面に非常に強く張るため,引き抜くにはかなりの力が必要。そのため力芝という。踏みつけにも強い。秋になると,紫色の花穂が目につく。

細長い線形で,葉質はかたい。

夏から秋にかけて,茎の先端に紫色でブラシ状の花穂がつく。

スズメノテッポウ

日本には稲作の伝来に伴ってもちこまれたと考えられる古い帰化植物。茎はやわらかく節がある。

幅5mm,長さ6~8cmぐらいで先のとがった線形。白緑色で,葉縁には細かいきょ歯がある。

春に長さ3~8cmの細い円柱状の花穂を茎の先端につける。花穂は小さな花が密集してできている。