サザンカ

サザンカ四国の太平洋側~沖縄の山地に生育する常緑小高木。観賞用に庭や公園などに植えられることが多い。幹の表面はなめらか。ツバキに似ているが,サザンカの方が枝が細く,葉や花が小さい。ツバキの花弁はもとの方がくっついているが,サザンカはくっついていないので,花が散るときは花弁が1枚ずつ落ちていく。ツバキと同じようにさまざまな花の形や色の園芸品種がある。

長楕円形~卵状長楕円形で互生する。厚手で光沢がある。葉縁には細きょ歯がある。

10-12月に枝先に白色の5弁花をつける。花弁は1枚1枚ばらばらになって散る。

ヤマツツジ

ヤマツツジ北海道南部から九州の山地や丘陵に生える半落葉性の低木。樹高は高くないが,枝分かれが多く横に広い樹形。若い枝には毛がある。葉には春葉と夏葉の2種類があり,ともに枝先に互生する。春葉は変異が多く,夏葉は倒披針形。4-6月に漏斗状の花をつける。花は朱色,まれに白色。鑑賞用の品種が多く,花の色や形態には様々なものがある。

春葉と夏葉という2種類の葉が存在する。葉は互生で光沢はなく,全縁で裏には毛がある。夏と春に生え,夏葉は春葉よりやや小さく,長さ1-2cmで冬を越す。春葉は形態の変異が多い。

4-6月頃に枝の先に1-3個のろうと状の花をつける。花冠は5中裂する。花弁は赤紫色,白色などがあり,おしべは5本,めしべが1本ある。

スイバ

スイバ日本各地の日当たりのよい道端や低山に生育する多年生草本。若葉などを山菜として食用とする。この植物にはシュウ酸が含まれていて,食べると酸味がある。そのため酸っぱい葉から酸い葉と名前がついた。

根生葉は長楕円形で長い柄がある。茎葉は披針状長楕円形で基部はやじり形をしていて,下部の葉には短い柄があり,上部の葉は茎を抱くようにはえる。

雌雄異株で花は茎の上部に集まって咲く。花には花弁がなくがく片は6枚。雄花にはおしべが6本,雌花には3本の花柱がある。花柱は紅紫色で先が細裂している。

イヌタデ

イヌタデ道端や庭,空き地など,いたる所に普通に生育し,畑の害草とされる一年生草本。夏から秋に枝から花穂をのばす。花穂は赤い小さな花が集まっており,この花を赤飯に見たてて赤の飯(アカノマンマ)の別名がある。

長さ3-8cmの広披針形で両端がとがり,互生する。葉縁は全縁。短い葉柄がある。

6-10月に葉腋から穂状の総状花序を出し,紅紫色の小花をつける。花弁はなく,雄しべ8本,花柱3本,5深裂したがく片からなる。