ハハコグサ

各地の日当たりのよい道端などにはえる越年生の1年生草本で,茎は高さ20~30cmになる。植物全体に白い毛がはえていて,白っぽく見える。春の七草のひとつで,若苗を食べる。古くに日本に渡来した史前帰化植物であると考えられている。

葉は先が丸く,細長いスプーンのような形(へら形)で互生する。両面とも綿毛に覆われ,白っぽく見える。

春に茎の先に黄色い頭花を咲かせる。糸状の雌花と,筒状の両性花が混在する。

ノゲシ

世界各地に帰化し,道路沿い,空き地,土手などによくみられる二年生草本。日本には中国経由で古くに移入したものと考えられている。茎は中空で,切断面から乳白色の液をだす。春から夏を中心に,黄色い舌状花をつける。若苗は苦いが食べることができる。

羽状に裂けた長楕円形。やわらかく,葉の基部は茎をとり囲むようにつく。

花は黄色い舌状花が密集していて,分枝した茎の上部にたくさん咲く。花期は4-7月を中心に通年。

トウカイタンポポ

関東地方南部から近畿地方の日当たりのよい道端などに生育する二年生草本。春に花茎をのばし,花茎の先に黄色い頭花をつける。葉は羽状に浅~中裂した根生葉をロゼット状に展開する。

羽状に浅裂から中裂した長さ10-30cmの根生葉をつける。

頭花は黄色の舌状花からなる。総苞片は長くのびて反り返らず,先に角状の突起がついている。総苞外片は内片の半分より長い。この総苞片で他のタンポポと区別することができる。

セイヨウタンポポ

ヨーロッパ原産で,日本に明治時代に渡来した帰化植物。単為生殖で種子ができるので繁殖力が強く,特に都市部を中心に広がっていて在来のタンポポと競合している。根生で羽状のロゼット葉で冬を越す。ほとんど一年中,黄色い舌状花からなる頭花をを咲かせている。ヨーロッパ北部では葉を食用にする。

狭楕円形で,深裂するものから全縁のものまで変異が大きい。

頭花は黄色で両性の舌状花からなる。総苞片が反り返る。受粉が起こらなくても単為生殖で種子ができる。

見分けのポイント

頭花を包む総苞片が反り返っているのでカントウタンポポなどとは区別できる。

シロバナタンポポ

西日本に多く見られる白い花をつけるタンポポ。道端などに生える多年生草本。早春には地面をはうように葉がつくが,その後は地面から離れて斜上する葉がはえる。カントウタンポポに似ているが,カントウタンポポの葉は斜上しない。葉は羽状に中裂し,根生する。春に白色の頭花をつける。

根生葉は長さ15-20cmの倒披針状線形で,羽状に中裂する。

頭花は春に咲き,直径3.5~4.5cm。舌状花の花冠は白色になる。