ハロゲン 【先頭へ】 †塩素の発生と銅との反応 †さらし粉に塩酸を加えると塩素が発生する。その化学反応式は次の通り。 CaCl(ClO)・H2O + 2 HCl → CaCl2 + 2 H2O + Cl2 塩素(黄緑色の気体)の中に,熱した銅線を入れると,銅と塩素が反応する。反応していることは,塩素の色が薄くなることで確認できる。銅と塩素は次の反応をする。 Cu + Cl2 → CuCl2 なお,ハロゲンは有毒なので,この実験では換気に注意する。 臭素の発生と銅との反応 †臭化カリウムと酸化マンガン(IV)の混合物に硫酸を加えると,臭素が生成する。その化学反応式は次の通り。 2 KBr + MnO2 + 2 H2SO4 → K2SO4 + MnSO4 + 2 H2O + Br2 臭素の気体(褐色)の中に,熱した銅線を入れると,銅と臭素が反応する。反応していることは,臭素の色が薄くなることで確認できる。銅と臭素は次の反応をする。 Cu + Br2 → CuBr2 なお,ハロゲンは有毒なので,この実験では換気に注意する。 ヨウ素の発生と銅との反応 †ヨウ化カリウムと酸化マンガン(IV)の混合物に硫酸を加えると,ヨウ素が生成する。その化学反応式は次の通り。 2 KI + MnO2 + 2 H2SO4 → K2SO4 + MnSO4 + 2 H2O + I2 ヨウ素の気体(紫色)の中に,熱した銅線を入れると,銅とヨウ素が反応する。反応していることは,ヨウ素の色が薄くなることで確認できる。銅とヨウ素は次の反応をする。 2 Cu + I2 → 2 CuI なお,ハロゲンは有毒なので,この実験では換気に注意する。 ヨウ素の昇華 【先頭へ】 †ヨウ素は分子結晶で,融点付近で蒸発しやすいため,融解しないで昇華する。ヨウ素の結晶をビーカーに入れ,その上部に冷水を入れたフラスコをセットする。ビーカーを下から熱すると,昇華して気体になったヨウ素が,冷えたフラスコに接して,再び固体に戻る。 なお,ハロゲンは有毒なので,この実験では換気に注意する。 フッ化水素酸によるガラスの腐食 【先頭へ】 †フッ化水素酸(フッ化水素の水溶液)はガラスを腐食する。ガラスにパラフィンをぬり,その一部を削り取って文字を書く。その上からフッ化水素酸をぬり,しばらく放置する。水洗いし,パラフィンをすべて削り落とすと,パラフィンがなかった文字の部分だけ,ガラスが腐食する。 なお,フッ化水素酸は極めて毒性が高いため,取り扱いには十分注意し,ポリエチレンの手袋を使用する。 過酸化水素の反応 【先頭へ】 †過酸化水素水の反応(約30%) †過酸化水素水に酸化マンガン(IV)を加えると,過酸化水素が分解して酸素が発生する。ただし,この動画のように,過酸化水素水の濃度が高いと,非常に激しく反応をして危険である。過酸化水素水の濃度には十分に注意する必要がある。 過酸化水素水の反応(約5%) †通常の酸素の発生は,この実験のように5%程度の過酸化水素水を利用する。 液体酸素 【先頭へ】 †酸素をポリエチレンの袋に入れて,液体窒素で冷却すると,酸素が凝縮して液体になる。液体の酸素は淡青色をしており,磁石を近づけると引き寄せられる。 濃硫酸による脱水 【先頭へ】 †濃硫酸は,有機化合物から,水素原子と酸素原子を水分子の形でうばう。この作用を脱水作用という。角砂糖(スクロース)に濃硫酸をかけると,脱水されて炭素が残る。 リン 【先頭へ】 †黄リンの自然発火 †黄リンは,34℃以上で空気中の酸素と反応し,自然発火する。黄リンは燃焼して,十酸化四リンが生じる。その化学反応式は次の通り。 P4 + 5 O2 → P4O10 黄リンの水中での燃焼 †発火点以上の温度の水の中に黄リンを入れても,酸素がないため発火しない。そこに酸素を送り込むと,黄リンが発火する。 ガラスの製造 【先頭へ】 †ここで得られるのは,ソーダ石灰ガラスである。 アルカリ金属の炭酸塩 【先頭へ】 †水酸化ナトリウム水溶液に二酸化炭素を通すと,炭酸ナトリウム水溶液になる。 2 NaOH + CO2 → Na2CO3 + H2O さらに二酸化炭素を通すと,炭酸水素ナトリウム水溶液になる。 Na2CO3 + H2O + CO2 → 2 NaHCO3 炭酸水素ナトリウム水溶液に塩酸を加えると,二酸化炭素が発生する。 NaHCO3 + HCl → NaCl + H2O + CO2 テルミット反応 【先頭へ】 †アルミニウムの粉末と酸化鉄Fe2O3を混合して点火すると,アルミニウムによって酸化鉄が還元され,鉄が得られる。 2 Al + Fe2O3 → 2 Fe + Al2O3 このとき多量の熱が発生し,得られた鉄が融解するため,この反応を使って,レールをつなげる(溶接する)ことができる。 |