探究「同性婚について考える」

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探究ページのテーマについて,「ワークシート」を活用して考えてみましょう。
また,「自己評価シート」を使うことで,どのような力が身に付いたのか,確認することができます。ぜひ使ってみましょう。

探究ページの最後にある「Think」について,他の人の意見も見てみましょう。
また,あなたの意見と同じ点や異なる点,共感できる部分やできない部分などについても,考えてみましょう。

Q. 同性婚を法律で認めることについて,どう考えるか。

  • Aさん
    Aさん

    同性婚を法律で認めることに賛成です。
    憲法は,制定当時は同性婚を想定していなかったかもしれませんが,現在では,同性愛に対する考え方が変化しています。当時,異性婚を想定していたとしても,(明治憲法と異なり)親や家族ではなく本人同士の意思を尊重するという憲法の趣旨からすれば,憲法の「両性=男女」とは限らないという解釈が成り立つと考えるからです。
    また,人間は個人として尊重され,法の下の平等が保障されています。自分の意志で決めることができない性的指向を理由に,結婚する権利や,それによって受けられる様々な権利・義務から除外されるのは憲法に違反すると考えます。
    仮に同性婚を法律で認めたとしても,これまでの異性婚の人たちの権利を侵害することはありません。より多くの人の自由な生き方が認められて社会の幸福度が上がるだけです。

  • Bさん
    Bさん

    同性婚を法律で認めることに賛成です。
    反対する人たちは,どちらかというと「伝統的な家族,男女のあり方」を重視しているように思います。これは,その人の価値観なので,論理的な根拠をもって考え方を変えるのは難しいですし,その人の考え方も尊重すべきだと思いますが,やはりだれかの人権が侵害された状態は許されません。
    価値観の違いはあっても共有できるポイント,同性婚を認めることによるメリットを考えてみてはどうでしょうか?例えば医療技術の活用や養子縁組によって同性カップルも子どもを育てやすい環境を整えれば,少子化問題が良い方向に向かうかもしれませんし,多様性のある社会は外国人にとっても暮らしやすいはずです。世界的な流れにも合致し,日本が多様性を認める社会として国際的評価も高まります。
    伝統的な家族のあり方も,新しい家族のあり方も,どちらも素晴らしいと思います。家族のあり方の価値観がもっと自由になることは,社会の活性化につながると思います。

  • Cさん
    Cさん

    同性婚を法律で認めることには反対です。
    結婚の意義の一つに,子どもを生んで育てることがありますが,同性カップルではそれができず,伝統的な家族観を壊すことにつながると思うからです。
    現在,各地方公共団体でパートナーシップ制度が認められています。すべての地方公共団体で認めるようにすれば,同性婚が法律で認められないことによる不利益は解消されると思います。

  • Dさん
    Dさん

    同性婚を法律で認めることには,今はまだ反対です。
    賛成者が増えているとはいえ,反対者も一定数います。そうした人たちの考えを無視して法制化することは,かえって反発を生むのではないでしょうか。もう少しじっくりと議論を深め,同時に,同性カップルの権利を異性カップルと同等になるような制度をつくり,段階的に同性婚の法制化に向けて世論を形成していくなど,緩やかに移行した方が良いと思います。