高校生のための国語のおすすめ30冊

訳 古事記

訳 古事記

古典 私のおすすめ30冊 イザナギイザナミ新喜劇 設定も笑いもとにかくスケールがでかい まさにゴッドオブコント

講談社

町田康

うちの神さんは、こんなにも無茶苦茶やったんか!

こんなに面白くていいのかしら。日本古来の神様たちが総出演する『古事記』。入門書やら解説書やらは数あれど、これほど読みやすく楽しめる本は他になし。神話だからか、設定やスケールは無茶苦茶だけれども、その無茶苦茶加減をさらに煮詰めて濃縮して、少々キツメの関西弁(河内弁)でテンポよく展開される大スペクタクル。本文の表現を借りて言えば、『超巨大地震と超巨大噴火が同時に起こったところへ、超巨大隕石が六万箇降り注いだのと同程度の』衝撃。『ええ女やで』『ええ男やわ』に始まるイザナギイザナミの国生み。『これでしまいじゃ、えいっ』と八岐大蛇を討伐するスサノオ。抱腹絶倒、空前絶後の大迫力で綴られる私たちの神様のこと。彼らの世界にハマること間違いなし。

次に読みたい本

眠れないほど面白い『古事記』

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古典

王様文庫(三笠書房)

由良弥生

こちらも入門書としてはおすすめの一冊。『訳 古事記』と併せて読むのもよいかもしれない。

楽しい古事記

  • 楽しい古事記

古典

角川文庫(KADOKAWA)

阿刀田高

伝承の紹介だけでなく、著者みずからが古事記ゆかりの地をめぐり、その痕跡を辿る旅行記もおもしろい。