中学生のための国語のおすすめ50冊

小学五年生

小学五年生

小説

文藝春秋

重松清(しげまつきよし)

<微妙な年頃,五年生の繊細な心を描いた短編集です。>

小学五年生。

あなたはどんな五年生でしたか?小学校最終学年の六年生ではなく「五年生」。なんとも微妙な学年です。そして,微妙なのは学年だけではなく,心も口では言い表せないような微妙さを持った歳だったのではないでしょうか。

転校していった同級生への淡い気持ちを描いた「葉桜」,姉のように慕っていた隣のお姉さんの恋人との交流を描いた「カンダさん」をはじめとする,「こども」から「少年」へと成長していく心の動きを表現した一七編の短編が収録されています。きっと,あまずっぱいような,ほろ苦いような,何とも言えない,それでいてどこかで味わったことがあるような微妙な思い出へとあなたを誘うことでしょう。(Kさん)