中学生のための国語のおすすめ50冊

綿菓子(わたがし)

綿菓子(わたがし)

小説

理論社

江國香織(えくにかおり)

<綿菓子は,口に入れるとしゅうっととける。さらっと甘い>

結婚した姉のかつてのボーイフレンドに恋するみのり。少女からちょっと大人に成長するみのりの恋物語が,おばあちゃんや,両親,友人みほの話をからめながら展開されている。例えば,おじいちゃんの恋人絹子さんが亡くなったとき,みのりのおばあちゃんはこう言ってる。「誰かをほんとに好きになったら,その人のしたこと,全部許せてしまうものなのよ。」今どこにでもあるような日常生活を描きながら,世代の違う人たちが発する言葉をさりげなくちりばめて見せてるという感じがする小説。好きな人ができたとき,また逆に,失恋しちゃったとき,読んでみるといいね。(Wさん)