中学生のための国語のおすすめ50冊

全盲先生,泣いて笑っていっぱい生きる

全盲先生,泣いて笑っていっぱい生きる

記録

マガジンハウス

新井淑則 (あらい よしのり)

〈人は人を支え,人に支えられて生きている〉

もしも,自分の目が見えなくなってしまったら…。

網膜はく離(もうまくはくり)という病気で,両目の視力を失ってしまった国語教師の新井先生。休職して,家に引きこもり,一人では何もできなくなってしまった自分をみじめに思い,自殺まで考えました。しかし,家族や周囲の支えで中学校教師として復活します。

日本初・盲導犬(もうどうけん)を連れて普通の中学で働く新井先生の苦労は並大抵のものではありません。しかし,目が見えなくても黒板にはきれいな字を書くし,生徒の声でだれだかすぐ分かる。絶え間ない努力と周囲の人々の支えで,前向きに生活している様子は,私たちに新しい一歩を踏み出す勇気を与えてくれます。

周りの人への感謝の気持ちや,夢をあきらめずに努力することのすばらしさを教えてくれる一冊です。(Oさん)