中学生のための国語のおすすめ50冊

遥かに届くきみの聲(こえ)

遥かに届くきみの聲(こえ)

小説

双葉文庫

大橋崇行(おおはしたかゆき)

小さい頃,大人が声に出して読んでくれる物語に感動したことはありませんか。朗読をテーマにした物語です。

 皆さんは,朗読=声に出して本を読むことの面白さを知っていますか。

 「一つの物語」,「一つの詩」が声になり,聴き手に届けられた時,黙読=黙って読む時とは違った感動を味わうことができます。朗読は,読み手自身だけではなく,聴き手にも感動を与えるのです。すばらしい朗読に出会った時,震えるほどの感動を味わうことができます。そんな朗読の世界を舞台にした物語です。

 声を失った少年と朗読に救われた少女。二人の出会いは,やがて感動の舞台に繋がります。朗読にかける登場人物の熱い思い,情熱。与えられた作品をどう解釈して,どのように声に出して聴き手に届けるのか。解釈によって,朗読も多様であることにも気づかせてくれます。一つの作品に真摯(しんし)に向き合い,朗読の全国大会に向けて奮闘する主人公たちの思いを感じてください。(Iさん)