中学生のための国語のおすすめ50冊

いじっぱりのクイーニ

いじっぱりのクイーニ

小説

福武書店

ロバート・バーチ(五頭和子訳)

<「刑務所のかげ」からの脱出>

父親が強盗の容疑で捕らえられ,刑務所へ入れられてから,8年生(中学校2年生)の少女クイーニの乱暴ないたずらはとどまるところを知りません。ボイラー室のドアに石を投げて,どちらがたくさん命中させられるか男の子とかけをして腕を競ったり,日ごろから父親のことでクイーニに嫌がらせをする少年クレイビーに仕返しをするため,罠(わな)をしかけて川へ落とし,骨折させてしまったり……。そんな風に荒々しい日々を送りながらも,「父さんさえ帰ってきてくれたら自分は頑張れる」とひたすら父親の帰りを待ちますが……。現実の父親は,クイーニの描いていた父親像とは全く違うのでした。そこからクイーニの成長が始まります。(Sさん)