中学生のための国語のおすすめ50冊

モモ

モモ

小説

岩波書店

ミヒャエル・エンデ(大島かおり訳)

<現代のわたしたちが見失っていたものを教えてくれる本>

時間に追われあくせくと日々を送っているわたしたち……ふと,立ち止まることもまた,後を振り返ることも,している余裕もないまま,じっくりと人と向き合うこともせず,すれちがっていくわたしたち……不思議な少女モモは,そんなわたしたちに「それでいいの?大切なものを忘れているのではない?」と,この本の中から呼びかけているようです。

モモのおかげで険悪な仲だった二人が本音を出し合い,自分自身を見つめ合うことで,心から和解したり,灰色の男たちに唆(そそのか)されて人と関わり合う時間をけずり,いらいらしていた人が自分を取り戻したりするお話です。(Sさん)