中学生のための国語のおすすめ50冊

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

小説

新潮社

ブレイディみかこ

ウェルカム・バック・トゥ・ザ・リアル・ワールド!

 ミドルクラスが通う小学校で優等生だった「ぼく」が進学先に選んだのは、「元・底辺中学校」でした。

 人種差別、貧困、ジェンダー、いじめ、レイシズム……社会が抱える問題は、そのまま中学校生活の中に映し出されています。

 多様性っていいこと? 息子の「ぼく」に問われた著者は、「多様性は、うんざりするほど大変だし、めんどくさいけど、無知を減らすからいいことなんだと思う。」と答えます。

 うーん、わかったような、わからないような。でもその通り、おとなだって答えを持ち合わせていない問題がたくさんあるーーそれが“リアル”なんです。だとしたらあなた自身も「考え」なきゃ始まらないですよね。ハリポタもピーターラビットもびっくりのイギリスの“リアル”を、「ぼく」と一緒に過ごしてみませんか。(Sさん)