中学生のための国語のおすすめ50冊

リヴァプールの空

リヴァプールの空

小説

求龍堂

ジェイムズ・ヘネガン(佐々木信雄訳)

<人と人の絆について考える本>

第二次世界大戦中のイギリスの少年たちの物語。

見るからに強そうで,柄の悪そうな転入生のトム。そのトムを何かと馬鹿にしたあげく,学校で一番体の大きいスティンキーをけしかけてケンカさせるジェイミーたち。ところが,やられてもやられても立ち上がるトムを見ているうちに,少しずつトムに対する気持ちが変化していきます。

やがてリヴァプールへの空襲が激しさを増し,ジェイミーはトムとトムの妹エルシーとともに,疎開船ベナレス号でカナダへ向かうことになります。途中,ドイツ軍の潜水艦の攻撃を受けてベナレス号は沈没。三人の運命は……?極限状態の中で人の真実が明らかになっていきます。(Sさん)