中学生のための国語のおすすめ50冊

竹取物語

竹取物語

古典

新潮社

江國香織 文  立原位貫 絵

〈今は昔、竹取の翁といふものありけり。〉

「今は昔、竹取の翁(おきな)といふものありけり。野山にまじりて竹を取りつつ、よろづのことに使ひけり。」

誰もが知っている、「かぐや姫」のもととなった「竹取物語」。「教科書で読んだことがある」という人も多いでしょう。では、どんな話で、どんな最後だった? 「竹から出てきたかぐや姫が、月に帰って終わりでしょう?」というそこのあなた、実はそれだけではないのです。

笑いあり、ちょっとためになる話あり。別れの場面は、涙なしには語れません。誰が書いたかもわからない、でも有名なこの話を、あの直木賞作家の江國香織さんがリライト。名古屋市出身の浮世絵師(うきよえし)、立原位貴さんの風雅な絵も入り、古い昔の話だとばかり思っていた「竹取物語」がみずみずしく生き返ります。さあ、古典の魅力を探る旅に出ませんか?(Sさん)