中学生のための国語のおすすめ50冊

サウスバウンド

サウスバウンド

小説

角川文庫

奥田英朗(おくだひでお)

<お父さんは過激派?>

この本の主人公、二郎の父親は「父親とは、朝起きたら会社に行って働いて…」という父親像とは大違い。いつも家にいて、昔は過激派で、しょっちゅう騒動を起こしてみんなを巻き込んで…そんな家庭の姿が日常が、二郎の目を通して描かれます。ちょっと変わった家庭生活が体験できます。

でも、主人公は小学校六年生。みなさんと同年代の男の子です。「もうすぐ十二歳になる。そろそろ、子供じゃない。体が変わっていくのが、意識できる。人生の最初の扉が開こうとしているのが、実感としてわかる。」そんな気持ちを共感しながら二郎の生活を楽しんでみませんか。(Hさん)