中学生のための国語のおすすめ50冊

小説

講談社

嵐山光三郎（あらしやまこうさぶろう）

＜人は，志のために生きる。そして，志のためになら死ねるのだ。＞

同名の中国の物語を題材にした，有名な物語。

舞台は北宋（ほくそう）末期の中国。国民は重い税や盗賊に苦しみ，役人にはわいろが横行し，正しいことをしたものが罰せられる世の中。

この乱れきった世の中を変えるという志のもと，運命に導かれるように梁山泊（りょうざんぱく）に集った好漢（こうかん）たち。彼らははたして乱れきった大国家｢宋｣を打ち破り，自分たちが理想とする国を創（つく）ることができるのでしょうか。

彼らは英雄であるが故に悩み，苦しみます。また，英雄たり得ないが故に悩み，苦しむ。その答えを見付けたその時，彼らを待つのは勝利か，それとも敗北か。

手に汗握る戦いの連続。思わず涙する，友との別れ。登場人物の１０８人の中には，あなたが｢これは自分と同じだ｣と思える人も，きっといることでしょう。

あなたの生き方を変えるかもしれない，そんな一冊です。（Ｓさん）