アクティブ地理 インタビュー特集

タイ

パッタマウォラクン・ワサリン さん
(วรรษรินทร์ ปัทมวรคุณ さん 〈นิด さん〉)
(Pattamavorakun Wasarin さん 〈Nid さん〉)

首都:バンコク
人口:7170万人(2023年)
面積:51万km2(2022年)

タイ語のあいさつと自己紹介

インタビュー

タイの首都バンコクです。にぎやかで、高いビルがたくさんあり、観光の中心としていろいろなショッピングモールがあります。
そして、王宮やお寺など、伝統的な場所もたくさんあります。首都なので人がすごく多いです。

着物や茶道、侍、忍者など、伝統的な文化の面でよく知られています。
ポップカルチャーや、アニメ、歌、ドラマなど現代の文化もすごく人気です。
例えばタイ人の子どもはみんな、『ドラえもん』や『ポケモン』を知っています。わたしも子どものときから見ています。わたしが最近好きなのは、『進撃の巨人』です。

バンコクは熱帯に属しています。一年中気温が比較的高いのですが、実は三つの季節があります。
3月から5月を夏といいます。4月は、日中の気温が40度を超えるときもあります。
6月から10月までは雨季、雨がよく降る季節です。
11月から2月はタイでは冬、乾季という季節です。日本と比べたらそんなに寒くないと思います。冬と言っても、バンコクでは気温が25度ほどあります。実は半袖で過ごせます。でもタイ人にとっては、22、25度ぐらいは寒く感じ、冬と言えます。

冬、乾季には、雨は全く降らないということではなく、週に一回ぐらい、30分~1時間ぐらい降って終わるという感じです。いわゆるスコールです。
雨季には、毎日大体同じ時間にスコールがあります。
朝7時ぐらい、そして夕方の5時から6時ぐらいにも結構降ります。通勤や帰宅する時間帯に降るので、渋滞も発生しますし、みんな大変です。でも、それ以外のときは雨は降りません。
タイは日差しが強いので、雨が降ってないときでも、日差しを避けるために多くの女性がいつも傘を使っています。
雨季では洪水が起こることもあります。バンコクは土地が低いので、池のような水たまりが残ることがありますが、季節的なことと受け止めています。

女性は、サバイという長方形の布を右肩を出して上半身に巻き付け、パヌンという四角い布をスカートのように巻いて着用します。暑い気候に対応しています。
タイでは、現在、朝の結婚式はタイ式で行い、夕方あるいは夜、ホテルでも結婚式を行います。朝のタイ式の結婚式ではタイの民族衣装を着て、夕方のホテルの結婚式は洋装、ドレスを着ます。
民族衣装については、観光客にもタイ人にも流行っているのは、バンコクの観光地のお寺にタイの民族衣装を借りられるお店があって、借りた民族衣装を着てお寺の周りで撮影するということも、結構見られます。民族衣装の在り方が変わってきていると思います。

タイの主食は白いご飯ですね。中国系の麺もあります。
そしてタイ料理の特徴は五つの味があるというところです。「辛い」、「しょっぱい」、「すっぱい」、「甘い」と、最後は「うまみ」。香辛料をたくさん使った料理です。
パクチーやタマリンド、ライム、ナンプラーなどを使っています。ココナッツミルクもよく使います。
ご飯とおかずは一緒に食べます。おかずにはいろいろありますが、日本でよく知られているのはソムタム、グリーンパパイヤで作られるサラダというものです。
ガパオというものもあります。バジルと肉、鶏肉などをいためたものです。
ほかにも、グリーンカレーというものもあります。ココナッツミルクを使った緑色のカレーです。麺類のパッタイも有名です。
日本に来て、日本の料理の味はちょっと薄いなと感じます。
日本にもタイ料理屋がありますが、大体は日本人の好みに合わせてマイルドな味付けで、あまり辛くなく、本格的な味ではあまりないなぁと思います。
麺類を食べるときはお箸を使います。ほかのものは、左手にフォーク、右手にスプーンを持って使います。ご飯はスプーンですくって食べます。タイのお米は粒が長くて、さらさら、パサパサという感じです。

タイは仏教の国なので、お正月や、自分の誕生日などにお寺に寄付したりします。まとまった金額のお金の場合もありますが、お坊さんが着る布や日用品、食べ物なども寄付します。
また、ほとんどの男性が、15歳ころや結婚式の前など、出家するという文化があります。期間は人それぞれ自分で決めます。1週間だと思ったら1週間だし、一年やりたいと思ったら一年になります。大体の会社は出家のための休暇を取ることができます。
出家した男性が朝の托鉢(たくはつ)に来るという光景は、バンコクの都市部ではあまり見かけませんが、近郊であればまだよく見られます。
夏休みに同級生の男子が1か月くらい、お坊さんにはなれないのですが小僧として修行するということもよくありました。心を冷静にする勉強として親が出家させるという感じです。
仏教に関する法律も少しあります。例えば、仏教上の祝日にはお酒を売ってはいけないということがあります。

大体のタイ人の名前は、お坊さんがつけます。パーリ・サンスクリット語という仏教的な名前で、昔の言語みたいなんですけれども、タイ人でもあまり意味が分かりません。
わたしの名前は、雨季のとき降っている雨、潤いをみんなに与える存在という意味みたいなんですけど。
そして、タイ人は名字の名前もすごく長いので、みんなニックネームをつけています。
タイ人のニックネームは何の名前でもつけられます。例えば、果物の名前、シンチャンなどキャラクターの名前、ピアノなど物の名前、なんでもつけられます。
大体親がつけてくれます。自分がそのニックネームが嫌だったら、勝手に変えるのもできるんです。
みんな本名ではなくニックネームで呼び合います。

世界中で、タイをはじめ日本の文化と違う国がたくさんあると思います。もし外国人に会う機会があったら、オープンマインドをもって直接新しいことを体験するのがおすすめです。そうしたら、自分の視野が広がって、いろんな知識とか友達ができると思います。
だから機会があったら、英語を学んで外国に行くとか、留学するといいと思います。
そしてもし機会があったらタイに来てください。タイ人はみんな親しみやすいと思います。タイ語が分からなくてもタイ人があたたかく親切に対応、おもてなししてくれると思います。