原子の酸化の程度を表す値。次のように決められている。
- 単体中の原子の酸化数は0とする。
- 単原子イオンの酸化数は,イオンの電荷に等しい。
- 電荷をもたない化合物では,構成する原子の酸化数の総和は0とする。
- 化合物中の水素原子$\chemf{H}$の酸化数は$+1$とする。ただし,水素化ナトリウム$\chemf{NaH}$のような金属の水素化物では,水素原子$\chemf{H}$の酸化数は$-1$とする。
- 化合物中の酸素原子$\chemf{O}$の酸化数は$-2$とする。ただし,過酸化水素$\chemf{H_2O_2}$のような過酸化物では,酸素原子$\chemf{O}$の酸化数はは$-1$とする。
- 多原子イオンを構成する原子の酸化数の総和は,そのイオンの電荷に等しい。
酸化数の増減と酸化還元反応の関係は,次のようになる。
- ある原子の酸化数が増加:その原子は酸化された
- ある原子の酸化数が減少:その原子は還元された