2012年7月1日，うるう秒による時刻の調整がおこなわれた。
一秒の長さは，もともと地球の自転の速さをもとに決められていた。しかし，精密な測定ができるようになると，地球の自転はわずかに速くなったり遅くなったりしていることがわかってきた。そこで，より安定した一秒の長さとして，セシウム原子の出す電磁波をもとにした原子時計を基準にすることが決められた。
地球の自転の速さは変化しているので，地球の自転による時刻と，原子時計による時刻がずれていってしまう。このずれが1秒に近づいたとき，うるう秒によってずれを修正する。
1972年に現在のうるう秒のしくみが導入されてから，今回で25回目のうるう秒となる。今回は，世界共通の時刻である協定世界時(UTC)の6月30日23時59分59秒の後に，23時59分60秒が追加される。日本では時差が+9時間なので，7月1日8時59分59秒の後に，8時59分60秒が追加されることになる。
日本の標準時をつくっている情報通信研究機構(NICT)の時計では，追加された8時59分60秒の表示を見ることができる。