反射[はんしゃ]

reflex

ある刺激しげきに対し、意識とは関係なく起こる反応。生まれつきもっているもので、決まった反応が起こる。


脊髄せきずいによる反射は、刺激を受けてから反応するまでの時間が短い。これは、次のように、刺激の信号しんごうのうをへないでつたわるからである。

図:信号が伝わる経路

※目や耳からの信号は、脊髄をへないで脳へ伝わる。

反射には、次のようなものがある。

  • ねついものに触れて、思わず手を引っこめた。
  • 足を浮かせて座り、ひざの少し下を軽くたたくと、足が勝手に上がる(膝蓋腱反射しつがいけんはんしゃ)。
  • 明るさに合わせて、ひとみの大きさが変化する。
  • 食物をくちに入れるとだ液だえきが出る。

反射は、危険からからだを守ったり、からだのはたらきを調節したりするのに役立っている。

例:脊髄による反射
図:脊髄による反射

熱いものにふれて刺激の信号が伝わると、脊髄から運動神経に命令が伝えられ、すばやい反応が起こる。

例:明暗の調節

明るさに応じて、ひとみの大きさを変えて、目に入る光の量を調節する。

発 展

上の例で、思わず手を引っこめたり、足が勝手に上がる反射は脊髄がかかわり、ひとみの大きさの変化やだ液が出る反射は、脳幹のうかん間脳かんのう中脳ちゅうのうきょう延髄えんずい)とよばれる部分がかかわる。脳幹は、生命活動の維持に必要なはたらきをしている。

【関連語】 刺激 脊髄