全数調査と標本調査

これは誤解!

次のとも,全数調査をするのが適切です。

ある工場で製造したシャンプーのボトル詰め1万個の品質調査

ある工場で製造したシャンプーのボトル詰め1万個に,手違いでトイレ用洗剤のボトル詰め約100個が混入した場合の調査

では,1万個の製品すべての品質調査をするには手間と時間がかかります。

また,調査のためにはボトルの封を切らなくてはなりませんが,すべての製品に対してそれをおこなうと,売り物になる製品がなくなってしまいます。

したがって,標本調査をするのが適切です。

では,手間と時間がかっても,消費者の安全のために,トイレ用洗剤のボトルをすべて回収する必要があります。

したがって,全数調査をしなくてはなりません。

※トイレ用洗剤のボトルが「約」100個ということは,正確には何個なのか(99個?101個?)が不明です。それがわかるのは,すべての製品を調査し終わったときです。

全数調査をするには不都合なもの,たとえば

  • 母集団が大きすぎて,全数調査が困難または不可能なもの

  • 調査をすることで,個々の資料に大きなダメージを与えてしまうもの

については,母集団から標本を取り出し,それを調査することにより,母集団の性質を推測します(標本調査)。