対角線の総数

これは誤解!

次の図の五角形ABCDEにおいて,

  • 頂点Aからひくことのできる対角線はAC,ADの2本

  • 頂点Bからひくことのできる対角線はBD,BEの2本

頂点C,D,Eについても同様に,対角線はそれぞれ2本ずつひくことができます。したがって,五角形ABCDEの対角線の総数は \[2\text{(本)}\times 5=\bbox[#f8d2eb,1px]{10\text{(本)}}\]

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上の数え方では,たとえば

  • 頂点Aから頂点Cにひいた対角線AC

  • 頂点Cから頂点Aにひいた対角線CA

を別々のものとして数えています。

しかし,この2つの対角線は同一のものですから,二重に数えていることになります。他の対角線についても二重に数えているので,対角線の総数は,正しくは \[\frac{2\text{(本)}\times 5}{2}=\bbox[#f8d2eb,1px]{5\text{(本)}}\]

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要素の個数(上の例では対角線の総数)は,もれなく,重複なく数えます。

なお,$n$角形の対角線の総数は$\bbox[#f8d2eb,1px]{\dfrac{n(n-3)}{2}}$本です。