基本例題9 周期律

次のグラフは,元素に関するある量を示したものであり,横軸は原子番号を表している。縦軸は何を表しているか。下のア~エからそれぞれ選べ。

ア.価電子の数
イ.原子半径
ウ.イオン化エネルギー
エ.単体の融点

同一周期において,最大値をとる元素最小値をとる元素値の変化のしかたなどに注目する。

貴ガスを中心に考えると,グラフの特徴が読み取りやすいことが多い。

アルカリ金属(LiNaK)の値が小さく,貴ガス(HeNeAr)の値が大きい。

同一周期の元素では,陽子の数が増えると,原子核が最外殻電子を引きつける力が大きくなるため,イオン化エネルギーも大きくなる。

アルカリ金属は,イオン化エネルギーが小さいため,1価の陽イオンになりやすい。

貴ガスの値が最小で,ハロゲン(FCl)の値が最大であり,原子番号とともに規則的に変化している。

価電子は最外殻電子であり,原子どうしの結合やイオンの生成に重要な役割を果たす。

貴ガスは,電子配置が安定で,反応性がほとんどないため,価電子は0とする。

14族元素(CSi)の融点が高い。

粒子間の結合力が強いものほど,融点は高くなる。

貴ガス以外の同一周期の元素では,アルカリ金属が最も大きく,原子番号が大きくなるほど減少し,ハロゲンが最も小さい。

同一周期の元素では,貴ガスを除き,原子番号が大きいほど,原子半径は小さくなる。これは,陽子の数が増えるほど,電子を引きつける力が強くなるためである。