次のア~エから,正しいものをすべて選べ。
ア.水素原子の中で,地球上に最も多く存在する同位体は中性子を持たない。
イ.周期表の第2周期に属する元素の中で,最もイオン化エネルギーが小さいものはフッ素である。
ウ.塩素原子の電子親和力は,Cl-から電子1個を取り去るのに必要なエネルギーと等しい。
エ.F-のイオン半径は,Mg2+のイオン半径よりも小さい。
(16 青山学院大改)
ア.(正)
水素原子には,\(\mathsf{{}^{1}_{1}H}\),\(\mathsf{{}^{2}_{1}H}\),\(\mathsf{{}^{3}_{1}H}\)の同位体があり,この中で最も多く存在する原子は\(\mathsf{{}^{1}_{1}H}\)。\(\mathsf{{}^{1}_{1}H}\)は陽子1個,中性子0個,電子1個からなる。
イ.(誤)
同周期の元素では,アルカリ金属元素の第一イオン化エネルギーが最も小さい。第2周期ではLiの第一イオン化エネルギーが最も小さい。
ウ.(正)
電子親和力は原子が電子を1個受け取って1価の陰イオンになるときに放出されるエネルギー。1価の陰イオンから電子1個を取り去るのに必要なエネルギーと等しい。
エ.(誤)
同じ電子配置のイオンでは,原子番号が大きくなるほど,イオン半径は小さくなる。
F-とMg2+の電子配置は同じだが,陽子数はMg2+の方が多い。原子核の正の電荷が増えると電子を引きつける力がより強くなる。よって, Mg2+の方がイオン半径は小さい。
ア,ウ