部品や材料を選ぶ
どのような会社ですか
アメリカに本社があり,世界中の科学者や研究者に,電気製品や通信機器などの研究や開発用の測定機器や,化学分析に使用される精密な分析機器を製造販売しています。たとえば,携帯電話やテレビなどに使われている液晶パネルやコンデンサなどの電子部品の性能を測定する機械や,食品や水にふくまれる微量の物質を検出する質量分析計という装置を,日本で開発して世界中のお客様に販売しています。
私の仕事の名前は資材技術といい,技術の分野の仕事です。
どのような仕事ですか
会社が製品をつくりお客様に届けるためには,そのもとになる部品や材料選びが必要になります。また,お客様に安心して長く製品を使っていただくには,それらの品質がよいだけではなく,長く安定に買えるように,技術的な動向やメーカーを選ぶことも大切です。 あと,会社は商売をしていますから,利益のことも考える必要があるので,より安く買うことも忘れてはなりません。このように,製品開発エンジニアといっしょになって,製品に使用する最適な部品や材料を選んで製品の開発を支援する仕事です。
なぜこの仕事を選びましたか
今,勤めている会社は2社目です。この仕事に就くことになった直接のきっかけは,新聞に「資材技術エンジニア」募集の広告が出たのを読んで応募したことです。
今ならインターネットなのでしょうが,自ら情報を得る習慣を身につけておくことは大切と思っています。世間にはあまり知られてはいない職種ですが,前の会社の仕事から,このような仕事があることは知っていました。
この仕事で,やりがいを感じるときを教えてください
自分やなかまといっしょに選んで提案した部品や材料が製品に採用され,社内の厳しい試験にパスし,そして,無事に新製品として発売されたときは,いつもうれしい気持ちになります。
また,製品開発エンジニアと部品について,ああしよう,こうしようと話したアイデアが発明につながり,アメリカと日本で特許として認められた経験は,会社のなかまの個々の力とチームワークの力で,世の中の最先端に到達できたこととして,達成感を味わうことができました。
あと,部品や材料,メーカー選びを通じて,世の中の大きなうねりや,そこにいる方々の生活や人生を垣間見ることがあり,授業や本では学ぶことのできない勉強となっています。これも魅力の1つと思っています。
この仕事で必要な力・資格などを教えてください
科学や技術の知識が基本にはなるので,学生時代になるべく多くのことを身につけておくのはもちろんですが,科学や技術は日進月歩で進化していますので,勉強を継続することはもっと大切です。勉強を長く継続するのも力と思います。でも,好きな勉強は,続けるのに苦はないどころか楽しくできますので,安心してください。それから,科学や技術の世界には国境がありませんので,英語の力は必要です。