ボルタ
プロフィール
Alessandro Volta
イタリア
1745年2月18日 ~ 1827年3月5日
おもな業績
- 化学電池の発明(1799年) 2種類の金属を使った化学電池を発明した。
解 説
1791年,ガルバーニによって,カエルの神経と筋肉を2種類の金属でつなぐと,筋肉が収縮することが発表されました。これは,動物電気が神経を通って筋肉に流れこむことによって起こると説明されました。当時は電気といえば静電気しか知られていなかったので,流れ続ける電気は大発見でした。
すでに検電器を発明していたボルタは,すぐにこの現象を研究しました。最初は動物電気を信じていましたが,その後の実験で,電気は神経と筋肉によってつくり出されるのではなく,それらをつないでいる2種類の金属によってつくり出されていることを発見しました。そして,金属の組み合わせによって,生み出される電圧の大きさが異なることも発見しました。
1794年,2種類の金属の間に食塩水でしめらせた布をはさんで何段にも積み重ねた「ボルタの電堆」をつくりました。積み上げる段の数に比例して,電圧が大きくなることも発見しました。さらに改良を重ねて,1799年には,銅板と亜鉛板をうすい硫酸に入れた「ボルタの電池」を発明しました。
ボルタの電池は,さまざまな実験の電源として利用され,電気や磁気の研究の発展に貢献しました。
電圧の単位「V(ボルト)」は,ボルタの名前からつけられました。