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野依良治

プロフィール

のよりりょうじ

日本

1938年9月3日 ~

  • ノーベル賞
    ノーベル化学賞 (2001年) 「触媒を用いた不斉水素化反応の業績」

おもな業績

  • せいしょくばいBINAPの開発(19080年) きょうぞうかんけいにあるぶっしつをつくり分けるしょくばいを開発した。

解 説

l-メントールには,スーッとしたさわやかな味と香りがあるが,d-メントールにはそれらがほとんどありません。

図版:メントールの構造

物質には,メントールのように,ぶんの構造が左右の手のような関係(鏡像関係)になる2種類が存在する場合があります。医薬品やこうりょうなどでは,その一方だけが有効で,もう一方は有効でないばかりか,害になる場合もあります。しかし,人工的につくり出すと,2種類が同じようにできてしまいます。

野依は,これをつくり分けるBINAPバイナップという物質を開発しました。この成果は,多くのやくひんの生産などに用いられています。