南部陽一郎
プロフィール
なんぶよういちろう
日本→アメリカ
1921年1月18日 ~ 2015年7月5日
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ノーベル物理学賞 (2008年) 「自発的対称性の破れの発見」
おもな業績
- 自発的対称性の破れの発見(1961年) 高い対称性をもつ系が,低い対称性をもつ系へと移ることを発見した。
- 量子色力学の提唱(1965年) 陽子や中性子をつくるクォークには,3つの種類があると考えた。
- 弦理論の提唱(1970年) 物質の根源の粒子を,点ではなく線であると考えた。
解 説
湯川秀樹に刺激を受けて,理論物理学の道に進むことにしました。しかし,戦争中であったため,大学は2年半で卒業になって,軍隊に招集されました。終戦後に大学に戻り,朝永振一郎などの物理学者たちと,理論物理学の研究をはじめました。物質の成り立ち,その根源についての研究を行いました。
1952年にアメリカに渡り,プリンストン高等研究所で研究をはじめました。その後もアメリカの大学で研究を続けて,1970年にアメリカ国籍を取得します。
その間に,理論物理学の分野で多くの成果を残しました。現在では超弦理論と発展したもととなる弦理論をつくった物理学者の1人とされています。
2008年,自発的対称性の破れの発見で,ノーベル物理学賞を受賞しました。同じ年に,小林誠,益川敏英も小林・益川理論でノーベル物理学賞を受賞しました。