フック
プロフィール
Robert Hooke
イギリス
1635年7月18日 ~ 1703年3月3日
おもな業績
- フックの法則の発見(1660年) ばねののびは,ばねにはたらく力の大きさに比例することを発見した。
- 細胞の発見(1665年) 自分でつくった顕微鏡を使って,細胞を発見した。
解 説
大学を卒業した後,科学者のグループに入り,化学者ボイルの助手となりました。このグループがロンドンで王立協会を設立すると,その実験主任となりました。
1665年に「ミクログラフィア」を出版しました。これは,自分でつくった顕微鏡で,針や織物などの人工物,鉱物,植物,動物を観察した記録です。フックはコルクの切片を観察し,「細胞」を発見しました。また,細胞がコルクだけに見られるものではないことや,生きている植物では中に液体が入っていることを指摘しました。
さらに,1678年の「復元力についての講義」で,フックの法則(ばねののびなど弾性体の変形は加えた力に比例するという法則)を発表しました。この法則は,ボイルとともに気体の体積と圧力の関係(ボイルの法則)を研究していた,1660年頃に思いついたものでした。
ほかにも,物理学では毛細管現象(細い管の中を液体が上昇する現象)や光の性質などについて,天文学では望遠鏡の改良について研究しました。また,測量のための器具も発明し,1666年のロンドン大火のあとの測量や建築の分野でも活躍しました。
フックは,光の性質について波動説(光は波であるという考え)をとり,粒子説(光は粒子であるという考え)の立場をとるニュートンと激しく論争しました。万有引力の法則についても,どちらが先に発見したかをニュートンと争いました。