理科便覧ネットワーク

おもな業績

• 自然選択説の提てい唱しょう（1859年）　環境に適した個こ体たいが，より多く子し孫そんを残すことで進しん化かが起こると考えた。

解　説

イギリスの裕ゆう福ふくな家庭に生まれ，自然に親しむことが大好きな青年でした。はじめは医学を勉強していましたが，その後は博はく物ぶつ学がくに興味をもつようになりました。

22歳のときから５年間（1831～36年），海軍の測そく量りょう船せんビーグル号に博はく物ぶつ学がく者しゃとして乗りこみ，世界中の動植物を調査しました。帰国後，標ひょう本ほんを整理していく中で，「進化」に気づきました。じっくりと何年もかけて，進化の理論を説明するためのさまざまな研究を積み重ねました。そして，1859年に「種の起源」を著し，独自の進しん化か論ろんを公表しました。この本がベストセラーになって，ダーウィンの進化論は広く知られるようになりました。

ダーウィンの進化論は，証しょう拠ことなる事実も多く，説得力のある内容でした。しかし，「聖せい書しょの教えに反する」として，批ひ判はんも多くありました。論ろん争そうを好まないダーウィンに代わって，友人の科学者たちが進化論を守ったため，しだいに認められるようになりました。