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アルキメデス

プロフィール

Archimedes

ギリシア

前287年頃 ~ 前212年

おもな業績

  • てこの原理の発見げんぜん250年頃) てん(てこのぼうささえる点),りきてん(力を加える点),ようてん(力がはたらく点)の位置と,加える力,ようする力の関係を発見した。
  • りょくの原理の発見(紀元前250年頃) えきたいの中のぶったいは,物体と同じ体積の液体のおもさと同じ大きさの浮力を受けることを発見した。

解 説

若いころはユークリッドのまごとして学び,理論を技術的に応用して,ポンプやクレーン,プラネタリウムを発明しました。

また,てこの原理や浮力の原理を発見したり,えんしゅうりつの値をかなり正確に計算したりしました。戦争が起きたときも,アルキメデスの発明したクレーンやとうせきが役立ちましたが,ついに戦争に敗れ,アルキメデスのことを知らない敵の兵士に殺されてしまいました。

ところで,浮力の原理の発見については,ウィトルーウィウスの『建築書』という本で,次のようなエピソードが語られています。

当時の王であったヒエローは,しん殿でんに納める金の冠をつくらせました。ところがその後,この冠に銀が混ぜられているというこくはつがありました。告発のしんを確かめるため,ヒエローはアルキメデスに調べるようらいしました。

アルキメデスは,王冠と同じ重さの金の塊と銀の塊を用意しました。それぞれを水に入れると,あふれた水の体積は金の塊の方が小さくなりました。そして,王冠を水に入れると,あふれた水の体積は金の塊より大きくなりました。王冠に銀が混ぜられていなければ,同じ金で形が異なるだけなので,あふれた水の体積は一致するはずです。

これが「浮力の原理(アルキメデスの原理)」(水中の物体は,押しのけた水と同じ重さの浮力を受ける)の発見につながりました。

アルキメデスは,に入ろうとしたときに風呂からあふれた湯を見てこの方法を思いつきました。喜んだアルキメデスは,「見つけた!見つけた!」と叫びながら裸のまま外に飛び出したといいます。