第4章 現代の経済社会
7 金融の役割(p.193~200)
効率
解答例
私は,日常の備えとして預貯金を確保しつつ,余剰資金で投資信託を活用する資産形成が望ましいと考える。預貯金は収益性がほぼゼロだが,元本が保証される安全性と,いつでも引き出せる流動性が極めて高い点にメリットがある。一方,投資信託は分散投資により一定の安全性を保ちつつ,預貯金以上の収益性が期待できる。生活に必要な流動性を確保しながら,長期的にお金を増やしていくバランスの良い方法だと考える。
その他の解答例
私は,土台となる資産を投資信託で運用しつつ,一部の資金で株式に挑戦する資産形成をめざしたいと考える。投資信託は複数の銘柄に分散投資するため安全性と流動性のバランスが良く,長期的な収益性も見込める。一方,株式は安全性が低い反面,高い収益性が期待できる。ベースとなる資産を投資信託でおさえながら,株式投資でより高いリターンをめざす組み合わせが望ましいと考える。
解説
どの金融商品(預貯金,株式,投資信託,国債など)を選んでも間違いではない。安全性・流動性・収益性のすべてを同時に最高レベルで満たす金融商品は存在しないことをふまえ,あなたのリスク許容度やライフプランに応じて望ましいと考える金融商品を選べていればよい。一般的に,以下のように考えられている。
- 安全性(元本が減らないか): 預貯金 > 国債 > 投資信託 > 株式・外貨
- 流動性(すぐに現金にできるか): 預貯金 > 株式・投資信託 > 国債(※満期や中途換金制限があるため)
- 収益性(どれくらい増やせるか): 株式 > 投資信託 > 国債 > 預貯金
なお,FXや仮想通貨などは資産のボラティリティ(変動性)が非常に高く,一般的には長期的な資産形成には選ばれないことが多い。
解答例
当時は,長引くデフレや景気の低迷からの脱却が課題となっていた。「マイナス金利」によって,金融機関が日銀にお金を預けると金利を取られるしくみを作ることで,金融機関が日銀に預けるのではなく,企業や個人への貸し出しにお金を回すように誘導した。その結果,世の中の金利が下がって企業が設備投資をしやすくなったり家計が住宅ローンを組みやすくなったりし,消費や投資を刺激して景気を回復させ,物価を上昇させるねらいがあった。
解説
以下の点をふまえ,論理的に説明がされていればよい。
- 当時の景気状況: 長引くデフレ(物価の下落)と景気の停滞から抜け出したい状況であった。
- マイナス金利のしくみ: 金融機関が日銀に預けている銀行の預金(日銀当座預金)の一部に「マイナス金利(実質的な手数料)」を課した。
- 金融機関の資金の流れ: 銀行は日銀にお金を置くと目減りしてしまうため,企業や家計への積極的な貸し出しへと資金を向けた。
- 景気への影響: 貸出金利が下がり,企業や家計が借入れをしやすくなったことで,世の中にお金が出回り,消費や投資を刺激してデフレ脱却をめざした。
なお,マイナス金利は賃金の上昇を伴う物価の安定的な上昇傾向が強まり,2024年に解除された。