中学生のための国語のおすすめ50冊

空をつかむまで

空をつかむまで

小説

集英社

関口尚(せきぐちひさし)

<何かから逃げたいと思ったときに読んでほしい本>

多くの人は,自分を傷つけることからは逃げるでしょう。でも,いつも逃げてばかりいると,そんな自分が嫌になることも…。

主人公の優太は「わざと本気を出さない言い訳を用意して,傷つくことから逃げて」,「平穏な毎日」を過ごしていました。しかし,そのことに気付いた優太は,「たしかにぼくを傷つけなかったけれど,きっとそのあいだにたくさんの可能性を捨ててしまっていたに違いない」と気づき,トライアスロンに挑戦します。結果は…

でも,大切なのは結果ではなく,「なにかをやり遂げることで身につく強さ」。この本は,そんなことを教えてくれます。(Hさん)