中学生のための国語のおすすめ50冊

ビート・キッズ

ビート・キッズ

小説

講談社

風野潮(かぜのうしお)

<笑いあり,涙ありのバンド少年物語 >

作者は大阪生まれの大阪育ちで,趣味はバンド演奏という二児の母。物語の舞台は人情の町大阪。しかも,会話文から地の文まで文章はすべて大阪弁。そのせいか,作品全体に柔らかさとテンポのよさ,そして優しさがあふれています。

主人公の英二は中学のブラスバンド部に所属しています。演奏会でバスドラムを演奏し,「俺の腕がたたきだしているビートが,空気の中を広がって,立ってる地面からも伝わって,聴(き)いてる人たちの耳に響いて,心まで伝わっていく」体験をします。そして,友人のドラム演奏にあこがれ,将来はロックバンドのドラマーになろうと決心します。音楽好きのあなたにおすすめの一冊です。(Hさん)