なぜ沸騰石は効果がある?

泡でおだやかに沸騰させるから!

液体が沸騰ふっとうするためには、温度が沸点に達するだけでなく、「かく」が必要です。なべややかんで湯を沸かす場合、容器にあるわずかな凹凸おうとつや傷に付いていたごく小さな空気のあわなどが核になります。しかし、ガラスのフラスコのようになめらかな容器の場合、わずかな凹凸や傷がほとんどないので核となる泡が存在せず、温度が沸点に達しても沸騰しない(水蒸気の気泡が生じない)という状態になることがあります。この状態で加熱を続けると、何かの刺激しげきで突然激しく沸騰(突沸とっぷつ)し、大きな気泡が大量に生じ、高温の液体や蒸気が周囲に飛び散ることがあるので、大変危険です。

沸騰石には小さなあながたくさんあいています。その穴にふくまれる空気の泡が沸騰の核になるため、突沸をさけ、おだやかに沸騰させることができるのです。