化学式の数字の意味
化学式で右下に小さく添えられる数字は、結びついている原子の数を表します(数字が1の場合は略)。分子であれば、1個の分子にふくまれるその原子の数に対応します。
たとえば、水素分子を表す化学式\mathsf{H_2}であれば、1個の水素分子が2個の水素原子\mathsf{H}からなることを表しています。
右下に小さく添えることでこのような意味になるので、右上につける\mathsf{H^2}や小さくしない\mathsf{H2}は誤りです。特に、右上はのちに学習するイオンを表すのに使われるので、イオンでなければ空けておく必要があります。
同じ分子が何個もあることを表す場合は、化学式の前に大きな数字で示します。たとえば、\mathsf{3H_2}であれば、2個の水素原子\mathsf{H}からなる水素分子\mathsf{H_2}が3個あることを表します。
なお、この場合の「3」を元素記号\mathsf{H}の左下に小さく添えて、\mathsf{_3H_2}としてはいけません。元素記号の左下は原子番号(原子の構造にもとづいてつけられた番号)を表すスペースだからです。