虚像の位置
物体が焦点より内側にある場合は虚像が見られる。
凸レンズの焦点距離をf、凸レンズと物体の距離a、凸レンズと虚像の距離bとすると、これらの間には次の関係が成り立ちます。
\frac{1}{a}-\frac{1}{b}=\frac{1}{f}
この関係を用いて、焦点距離fが15\,\mathrm{cm}のときの、凸レンズと物体の距離aと、凸レンズと実像の距離bの関係をグラフに表すと、次のようになります。
これは、物体が凸レンズに近づく(aが小さくなる)と、凸レンズと虚像の距離が小さく(bが小さく)なることを示しています。
また、物体が凸レンズ側から焦点に近づく(aがfに近づく)と、虚像は遠く(bが大きく)なることも示しています。
なお、物体に対する虚像の大きさの比mは、aとbを用いて、次の式で表されます。
m=\frac{b}{a}
たとえば、物体が凸レンズ側から焦点に近づく(aがfに近づく)とき、凸レンズと実像の距離bはずっと大きくなるので、倍率mは大きくなります。
参考:凸レンズでできる像