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「新しい公民」発問集新しい公民p.62・63◉選挙が,民主主義を実現するための重要な手段であることを理解するとともに,選挙の課題を考える。資料集の提示資料Quiz世界の選挙制度,ウソ?ホント?発問例と予想される反応例(▶は教師の説明)T これらの選挙制度は何のためにあるのでしょう?S なるべく多くの人に選挙に行ってもらいたいから。T 行きたくない人まで無理矢理行かせるの?S 民主主義は,みんなの意見で決めるものだから。なるべく多くの人の意思が反映されないといけない。T 行かないと罰金を科されるのはどうですか?S 罰金なら,私は行く。T 一番わかりやすいのが,小選挙区。その選挙区から一人選1さまざまな選挙ばれる制度。でも死票が多く出る。死票ってわかる?制度S 死んだ票。縁起が悪い。T なぜ死んだというのかな?S 投票した人の意思が反映されなかったから。T でも負けたのだから仕方ないじゃない?S …。T 3人が立候補して, 票は50対49対1となりました。50票の人が当選。49票の人は落選ですが, ほとんど変わらない数字です。この人に投票した49人の意思を無視していいの?S 1人分しか席がないんだから,仕方ない。これが世の中。T では,席を2つにすると死票が減るの,わかる?S なんとなく。T 死票が少なくなるもっと良い方法はないかな?S 全国を1つにして,選挙をすれば良い。T いいね。こうした方法がとられたこともある。しかし問題が出た。S 有名人ならいいけど,無名の人は大変。T 無名の人でも,政治に対して真剣で優秀な人もいるかも。その人はどうしよう?S 全国を歩く。S それは無理,お金と時間がない。 大選挙区制,小選挙区制,比例代表制の長所と短所を説明する。▶T 選挙は無記名なのですが,理由は?S 誰が誰に入れたかがわかるといけないから。T わかったっていいじゃない。責任もって投票しよう。S 「おまえ,俺に入れなかったろう,○○に入れたな」となっ2選挙の原則たら,いじめられる。S そうなったら,強い者のいいなり。権力者が勝つ。S 弱い人の意見は無視されてしまう。 選挙の原則を説明する。▶T 全国の有権者のうち,どのくらいの人が選挙に行くと思う?S みんな行っているんじゃないんですか?T グラフで見ると,最近では半分を少し越えるくらいだね。これは比較的投票率が高い衆議院議員選挙の場合で,地方選挙だともっと低くなる。18歳・19歳も選挙権をもつようになったけど,彼らはどのくらい選挙に行ったのかな?3選挙の課題S なんだ,40%ちょっとだよ。もっと多いと思った。T 年代でいうと,一番投票に行かないのは?S 20歳代。T どうして選挙に行かないんだろう?S 投票してもしなくても自分たちの生活に関係ない。S 誰がなっても世の中変わらない。 選挙の課題について説明する。▶ふり返る憲法に選挙の原則が規定される理由を理解できたか。つなげる若い人が投票に行かないと,どのような問題が起こるか考える。20 話し合い活動 投票に行かないと罰金なら,行くか行かないかを話し合う。Dワークシート 小選挙区制と比例代表制のちDワークシート 選挙の意義留意点など世界には選挙のためのいろいろな工夫があることを知り,各国の様々な環境について解説する。生徒の理解を深めるために,なるべく最近の実際の選挙の状況を利用して考えさせる。板書したりして,生徒の理解を促す。クラスの選挙などを例にするのも良い。がいかつての参議院議員の選挙制度 (全国区制)などを例に取り上げる。国会議員で有名人を具体的にあげて考えると理解が深まる。テレビなどマスメディアの利用なども考える。衆議院と参議院の選挙制度の違いから,両院の性格の違いを理解させる。大日本帝国憲法下の衆議院議員総選挙の学習を振り返る。選挙の流れ(p.64・65)を参照して, 実際の選挙の方法など具体的に話し,投票箱に入れる様子を考えさせる。最初はグラフを見ないで発問する。次第に減少傾向にあることも示唆する。選挙権年齢が満18歳以上に引き下げられたことの意義を考えさせる。生徒の感じ方を大切にしつつ,選挙の意義や参政権の大切さを強調する。本時の目標おわりに選挙のしくみと課題

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