アクティブ地理 インタビュー特集
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タジキスタン
テムリジョノフ・アジムジョン・アウズジョノウィチ さん
(Темурҷонов Азимҷон Авазҷонович さん)
(Temurjonov Azimjon さん)
首都:ドゥシャンベ
人口:1039万人(2023年)
面積:14.1万km2(2022年)
タジク語のあいさつと自己紹介
インタビュー
イスファラは、タジキスタンの北にある小さな町です。
タジキスタンは旧ソ連の国なので、ソ連時代は産業がさかんでした。今では農業の方がさかんですね。
山が多いのが自慢で、国土の約90%ほどが山なんですよ。
僕の地元では、木を使った彫刻様式の技術「Кандакорӣ」(カンダコリ)がとても有名で、僕も気に入っています。
ぱっと思い浮かぶのは、あんず です。
日本と同じようにフレッシュな状態ではもちろん、タジキスタンではよく、天日干しして干し柿のようにして食べます。
以前干し柿を食べた時に、とても似てると思いました。
また、ソ連だったころ、化石燃料の採掘がさかんでした。
タジキスタンは天然資源に恵まれています。
金や銀などの鉱山資源もあります。
鉱山の持ち主が外国企業であることも多いです。
ロシアとの関係が強いです。
最近の若者は他の国にも行きますが、僕が学校を卒業した時は、大体の人がロシアに仕事をしに行っていました。
それもあって、経済的にもロシアに強く依存しています。
ペルシャ語に近いタジク語です。
20世紀まではイラン同様に、アラビア文字を使用していました。
現在は、ロシアと同じキリル文字を使用しています。
僕たちの世代だとアニメが多くて、当時『NARUTO』や『BLEACH』などが有名でした。僕もアニメがきっかけでしたが、日本刀や日本包丁(の技術)などにも興味を持っていました。
タジキスタンの人々は車が好きなので、多くの人が持つ日本のイメージはトヨタですね。
僕の出身である北部は、夏がとても暑いです。
乾燥してはいますが、冬でも雪が降ります。
日本と同じように、一日中雨が降ることもあれば、霧のようなものも発生します。
ただ、大きく違うのは、タジキスタンは雨でも乾燥していますが、日本は湿気がとても高いということ、梅雨があることです。僕は、肌がベタベタしてしまうのが苦手ですね。
気温は、夏は大体40度まで上がりますが、冬は雪が降ってマイナス10度ほどの日もあります。首都でもそんなに変わりません。
夏は結構暑いので、女性は「クルタ」という、ゆるく開放的なワンピースに近い民族衣装を好んで着ています。
冬は「チャパン」と呼ばれる暖かい服を着ています。
スープや、伝統的な料理では炊き込みご飯のようなピラフですね。
日本人の多くが想像するピラフとは違っていて、ピラフの中には、絶対にニンジン、タマネギ、あと鶏肉かあるいは羊の肉が入っています。
普段は鶏が多いですが、ごちそうの時は羊の肉を食べます。
材料はレンガ(石)と粘土と、木が合わさって作られています。
屋根のベースも木でできていて、タジキスタンの伝統的な「Кандакорӣ」(カンダコリ)という技術で、飾り切りされています。
タジキスタンはイスラム教徒(ムスリム)が多く、僕もムスリムです。
僕は、なんて言うか、生活の中に何かリズムがあった方がいいんですよね。
お祈りが、僕の中でリズムを作ってくれています。
あとは、信仰があるからといって常識からあまり出過ぎないように、「常識を守る」というところを、心掛けていますね。
大学の教官たちはむしろ宗教に興味を持っているので、それもあってお祈りは毎日欠かさずにできています。
僕がちゃんと断食し始めたのは、日本でいうと中学2、3年生のころですかね。
その時は、朝起きてみんなで食事をしてから学校に行き、帰ってきて日が沈んだ後にみんなで食事をしました。大体その繰り返しですね。
人それぞれですが、伝統的によく食べるのがナツメヤシですね。
ナツメヤシはミネラルが豊富で、簡単に糖分も取れて吸収も早いので。
あとは、日が沈んだ後に消化しやすいスープだったり、胃に優しいものを食べています。
イスラム教では、やりすぎは逆に良くないと言われています。
なので、学校も男子校や女子校しかないということもなく、男女共同で勉強しています。列車などの交通機関でも、全然気にせずに一緒に乗っています。
毎日楽しく生きていけることが、よいことだと思います。
最近、海外の大学院生が先生たちを招き、自分たちの研究だけでなく経歴について話すという動画をよく観ています。そこで印象的だったのが「don’t plan too much」という言葉でした。「あまりにも計画しなくてもいい」という意味ですね。