光る生物

自然界には,5000種類を超える“光る生物”が存在するといわれている。生物自らが放つ光には,大きく分けて2種類ある。1つはホタルの光に代表される「発光」で,もう1つはオワンクラゲなどで見られる「蛍光」である。

ホタルの「発光」は,酵素(ルシフェラーゼ)によって発光物質(ルシフェリン)が変換される際に光が放出されるものである。化学反応であり,エネルギー(ATP)が使われる。このしくみは,深海魚の発光などと共通であり,熱の発生がほとんどなく,非常にエネルギー効率のよい反応である。

ゲンジボタルの成虫
ゲンジボタルの成虫
ゲンジボタル(成虫)が光を放ちながら飛んでいる様子(愛知県 岡崎市,6月) ホタルの成虫は,発光のパターンによって,同種かどうか見分けているといわれている。
ゲンジボタル(成虫)が光を放ちながら飛んでいる様子(愛知県 岡崎市,6月)
ホタルの成虫は,発光のパターンによって,同種かどうか見分けているといわれている。

このルシフェリンを材料とした発光反応は,清涼飲料水の細菌混入検査などに利用されている。細菌が活動しているとATPが生成されるため,発光を検出することで,細菌の存在を知ることができる。

一方「蛍光」は,ある波長の光をあてることで発せられる,違う波長の光です。2008年に,下村脩博士らが緑色蛍光タンパク質(GFP)の発見などによってノーベル生理学・医学賞を受賞した。