iPS細胞の今後

京都大学大学院医学研究科では,難病患者の皮膚細胞など,病気を発症していない細胞からiPS細胞(万能細胞)を作ることを計画している。

発症の過程を観察・研究することを目指しており,筋ジストロフィーや1型糖尿病,先天性の貧血などについて研究を実施する予定だという。これまでは既に発症した細胞を培養し研究していたが,発症していない細胞を作製し病気の状態に変化させ,その過程を分析することで,治療法や新薬の開発に新たな展開がもたらされそうだ。

iPS細胞は倫理的問題を回避でき,拒絶反応もないことから再生医療の切り札としての役割が重要視されてきた。しかしそれ以外にも,今回の計画である難病の発症過程の研究や新薬の治験(効果検討),個人による薬剤の効能の比較など,応用できる範囲は広いと考えられている。