イオンと生物学

1.原子

原子のモデル
原子のモデル

物質を構成する最小の粒が原子である。あらゆる物質は,原子から構成される。原子は,+の電荷をもつ原子核と-の電荷をもつ電子から構成され,原子全体としては電荷を帯びていない。

2.イオン

原子は,電子を失ったり,受けとったりして,電荷を帯びる。これがイオンである。イオンは,希ガス(周期表の18族元素)と同じ電子配置になる。

たとえば,Na(ナトリウム)は電子を1個失ってNe(ネオン)と同じ電子配置になる。これは,電子1個分の+の電荷をもつイオンである(電子という-の電荷を引いた結果として,+になるということ)。

Cl(塩素)は電子を1個得てAr(アルゴン)と同じ電子配置になる。これは,電子1個分の-の電荷をもつイオンである。
原子が失ったり得たりした電子の数を価数という。

ナトリウムイオンの生成
ナトリウムイオンの生成
塩化物イオンの生成
塩化物イオンの生成

 

3.イオンの表し方

イオンの表し方
イオンの表し方

上で,Naのイオン(ナトリウムイオン)はNa,Clのイオン(塩化物イオン)はClと表される。電子を2個失ったCuのイオンはCu2+と表される。(NaおよびClは,1+および1-の1が省略されていると考えれば良い。)
イオンの表し方


生物学との関わり

細胞膜は,Na,Clを細胞外へ,Kを細胞内へ輸送する。これにより,細胞内外でイオンの濃度差が生じ,細胞膜の内外で電位差ができる。神経を興奮が伝導するときは,この電位差の変化,つまり濃度差の変化が伝わっていく。