寒さ対策いろいろ

立春は過ぎましたが,まだ寒い日々が続きます。

しかし,寒い日々といっても,暖かい季節もある日本。一方,世界には1年中寒い地域もあります。そのような地域の生物は,寒さをどのようにしのいでいるのでしょうか。

たとえば,寒い地域では大形の恒温動物(ベルクマンの規則や耳・尾といった突出部の短い恒温動物(アレンの規則が多くなる傾向があります。これらの傾向により,体の表面からの熱の放出を抑えられると考えられます。

また,ホッキョクギツネは長い毛,コウテイペンギンは羽毛や脂肪,雪のトンネル内に住むレミングは雪が,冷たい外気から体を守ります。

海の生物はどうでしょう。海水はただの水よりも凝固点が低く,氷に覆われた海水の温度は-1.9℃にもなります。ところが,南極の海にいるボウズハゲギスの血液は,-2.7℃まで凍りません。血液中に含まれる特殊なタンパク質が氷の結晶の成長を妨げるためです。

さらに,植物を見ますと,北極圏のツンドラ地帯に生えるアークティックポピーは,パラボラアンテナのような花びらで,太陽熱を,花粉をつくる場所やめしべに集めます。これには,花粉をつくったり,種子を成長させたりする効果がありますが,体を温めに来た虫が集まり,花粉を運んでもらえるという効果もあります。

ヒトはホッキョクギツネのような毛をもちません。その代わりに衣服や住居,暖房などの「道具」で寒さをしのいでいます。寒い日々,受験生のみなさんは体調管理にご注意を。

参考
『極限生物摩訶ふしぎ図鑑』(北村雄一著;保育社)
『不凍糖タンパク質の化学合成』(北海道大学大学院理学研究科生体高分子設計学講座)