ドクダミ

ドクダミ山地の日当たりの悪いところや,市街地の人家付近の日陰などにはえている多年生草本。薬用植物として栽培もされる。独特な悪臭がある。薬効があり民間で茶や貼薬などに用いられている。葉は先のとがった心形で互生し,6-7月に白色の総苞片が目立つ花を多数つける。

長さ3-8cmの心形で先がとがる。葉縁は全縁で,葉柄を持ち,互生する。葉全体に独特の臭気を持つ。

初夏に白い花を咲かせるが,花弁のように見えるのは総苞片とよばれるもので,本当の花は花弁がなく総苞片に囲まれて花穂となって集まっている。

スギナ

スギナ野原に普通に生育するシダ植物。胞子を飛ばして繁殖する。地上にのびる茎には,胞子を飛ばすための胞子茎と,光合成をおこなう栄養茎の2種類がある。胞子茎は春に地中からのび,茎の先端に胞子のたくさんつまった胞子のう穂をつける。胞子茎は土筆(つくし)の名前で知られる。栄養茎は杉の葉に似ており,杉菜の名の由来となっている。 ツクシは春の食材として有名。胞子を飛ばす前が食べごろで,胞子のう穂の表面に隙間がないものがよい。写真では胞子のう穂は胞子を飛ばすために開き,表面に隙間ができている。

規則的に輪生状に円柱状の葉を出す。

ホウセンカ

ホウセンカインドおよび中国南部原産の一年生草本。現在,世界の熱帯から温帯まで広い地域で観賞用として栽培されている。日本には江戸時代前期に渡来した。茎は直立し,やわらかく多肉質で,茎の上部で葉が密生する。

葉身は披針形で,葉縁にはきょ歯がある。葉柄を持ち,互生する。

葉腋からのびた柄の先に花をつけ,斜めに垂れ下がる。花色はさまざまである。

ムラサキツユクサ

ムラサキツユクサ北アメリカ原産の多年生草本。明治初年に日本に渡来した。円柱形の茎が多数束生する。観賞用に重宝され,花の大きさや花色の異なる園芸品種が多数存在する。

線状披針形の葉は互生し,長さ30~45cmほどになる。

初夏から夏にかけ直径2~2.5cmほどの花が枝先に多数集まって咲く。一日花で,花弁は紫色。花糸に紫色の毛が密生している。

ツユクサ

ツユクサ日本各地の山野や道端に生育する一年生草本。枝はよく分かれ,地面をはって広がる。草丈は20~50cm。 夏の早朝,朝露にぬれながら花を咲かせるので露草という。花が白色の品種もある。

長さ6cmぐらいの卵状披針形で,互生する。葉脈は平行に走る。きょ歯はない。

夏に苞葉の間から青紫色の花を咲かせる。早朝に咲き,午後にはしぼんでしまう一日花。2枚の青紫色の花弁が大きく目立つ。